特集1 肥満とアレルギー
II.臨 床 2.肥満と喘息 5)やせと喘息
増本夏子
1
Natsuko Masumoto
1
1国立病院機構福岡東医療センター小児科
pp.1624-1630
発行日 2013年10月15日
Published Date 2013/10/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201311072
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近年,「肥満」が気管支喘息の重要な増悪因子であることが指摘されている。一方で「やせ」も同様に気管支喘息の有症率と相関を示す報告がある。そのメカニズムは,肥満で問題視される脂肪組織による解剖学的な影響や,脂肪細胞の免疫や炎症における生理的・病理的過程の調節機序とは異なり,低栄養による気道の発育障害,呼吸筋力・肺機能への影響や,under-treatmentの結果と考えられている。体重減量による喘息改善の報告もみられ,気管支喘息の治療管理の上で,体格評価やweight controlの重要性を加味する必要があると考えられる。