特集1 肥満とアレルギー
II.臨 床 2.肥満と喘息 3)成人の肥満と喘息~高齢者の特徴,現状~
山口正雄
1
Masao Yamaguchi
1
1帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学教授
pp.1608-1613
発行日 2013年10月15日
Published Date 2013/10/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201311056
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世界各国で高齢者の比率が増加傾向にあり,全年齢で多く見られる慢性疾患の1つである喘息は高齢者においても重要な問題と位置づけられる。高齢者における喘息の有病率は,他の年代と同様に肥満との関連が認められる。また,肥満があると喘息の重症度が増し,薬剤の効果の減弱が見られることも高齢者において該当する。但し,減量の効果については,高齢者においていわゆるobesity paradoxや,栄養不足や筋肉量の減少との兼ね合いを考慮する必要があり,一律に推奨するだけの根拠は揃っていない。