特集1 肥満とアレルギー
II.臨 床 2.肥満と喘息 4)成人の肥満と喘息~喘息治療への反映~
石井成伸
1
,
玉置淳
2
Masanobu Ishii
1
,
Jun Tamaoki
2
1東京女子医科大学内科学第1講座
2東京女子医科大学内科学第1講座 主任教授
pp.1614-1622
発行日 2013年10月15日
Published Date 2013/10/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201311062
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
喘息には様々なフェノタイプが存在し,肥満はその1つであり,喘息の重症化,難治化に果たす役割が想定されている。肥満と喘息については,近年の研究で,肥満に伴う肺気量の低下,気道過敏性の亢進,身体活動性の低下,炎症性因子,合併症などが影響し,肥満が喘息の発症率増加や病勢増悪に関与していることが明らかとなっている。治療に関しては,吸入ステロイドの効果が乏しいとされており,減量に加えて,合併症の治療を行うことが重要である。また,肥満喘息というフェノタイプに特化した新たな治療法の確立も望まれている。