特集 自己炎症症候群：稀な遺伝性疾患からリウマチ・アレルギー疾患へのメッセージ
IX．DITRA（IL-36受容体阻害因子欠損症）
杉浦一充
1
Kazumitsu Sugiura
1
1名古屋大学大学院医学系研究科皮膚病態学准教授
pp.1464-1470
発行日 2013年9月15日
Published Date 2013/9/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201310078
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IL-36受容体阻害因子欠損症（DITRA）は，IL36RN遺伝子が原因である常染色体劣性遺伝型式の自己炎症性症候群である。筆者らは最近，昔からよく知られている「尋常性乾癬（PV）の先行のない汎発性膿疱性乾癬」という皮膚疾患の大半はDITRAであることを解明した。より一般的な皮膚疾患のPVにおいてもIL-36，IL-36Rが病態形成に関与していることが明らかになってきている。したがって，DITRAのみならずPVに対してもIL-36，IL-36Rを標的とした新規治療法の開発が期待される。
