特集 小児気管支喘息の難治化要因とその対策
II.難治化に関わる要因 2.環境要因
荒川浩一
1
,
佐藤幸一郎
2
,
西田豊
2
,
八木久子
2
,
滝沢琢己
3
Hirokazu Arakawa
1
,
Koichiro Sato
2
,
Yutaka Nishida
2
,
Hisako Yagi
2
,
Takumi Takizawa
3
1群馬大学大学院医学系研究科小児科学分野 教授
2群馬大学大学院医学系研究科小児科学分野
3群馬大学大学院医学系研究科小児科学分野 准教授
pp.1274-1278
発行日 2013年8月15日
Published Date 2013/8/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201309024
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小児気管支喘息の難治化要因には,アレルゲン,気道刺激物などの増悪因子や心理社会的ストレスに加えて,治療上ではアドヒアランス不良や吸入手技の稚拙さなどが挙げられる。特に,難治化につながるアレルゲンとしては手放すことが難しいペットがあり,両親が喫煙者の場合には受動喫煙からの回避も難渋する。アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎の合併も治療コントロールを不良にする要因である。これら要因を見極め,それらに対して個々に対策を講じること,すなわち,テーラメイド的な医療的介入によって重症・難治化を回避して軽症化を図る。