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特集 新組織学シリーズⅡ:骨格筋—今後の研究の発展に向けて
Ⅰ.骨格筋収縮研究の多様な側面
昆虫の筋肉が教えていること
What insect muscle teaches us
岩本 裕之
1
Iwamoto Hiroyuki
1
1高輝度光科学研究センター散乱・イメージング推進室
キーワード:
昆虫飛翔筋
,
伸長による活性化
,
シンクロトロン放射光
Keyword:
昆虫飛翔筋
,
伸長による活性化
,
シンクロトロン放射光
pp.515-518
発行日 2021年12月15日
Published Date 2021/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201432
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昆虫は地球上で最も繁栄した動物群であり,知られている全動物の約170万種類のうち,約100万種が昆虫といわれている。更に未知の昆虫種も多くいると考えられている。この繁栄の大きな要因と考えられるのが昆虫の飛翔能力である。最初の有翅昆虫の化石は3億5000万年前の地層から発見されており,翼竜や鳥類が出現するまでの間,昆虫は地球の空を独占していたことになる。この昆虫の飛翔能力を議論する際に切り離すことができないのが,飛翔をつかさどる筋肉,飛翔筋である。昆虫の飛翔筋は,あらゆる動物の筋肉のなかでも高度に特殊化した筋肉といえる。本稿では,昆虫の飛翔筋とわれわれヒトを含む脊椎動物の骨格筋とは,何が共通で何が異なるかについて解説する。
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