特集 アレルギー疾患における特異抗体の意義
序 ~アレルゲン特異的IgE抗体の今日的意義を考える~
藤澤隆夫
1
Takao Fujisawa
1
1国立病院機構三重病院臨床研究部長
pp.9-12
発行日 2012年12月15日
Published Date 2012/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201301009
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IgEはアレルギー疾患の病態形成のカギとなる分子であり,なかでもアレルゲン特異的IgE抗体の定量とその評価は,診断,治療方針の決定などアレルギー疾患の診療には必須のものとなっている。古くはレアギンと呼ばれた物質が,石坂公成・照子先生ご夫妻によりIgEとして同定されてから,アレルギー学は飛躍的な進歩を遂げ,アレルゲン特異的IgE抗体についても病態的,診断的それぞれの面から新しいことが明らかとなっているが,この序文では,まず歴史から始めて,本特集で扱う最新トピックスについて概観する。