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特集 B型肝炎の現状とワクチン定期接種化の意義
6.B型肝炎ワクチンの成人における接種の現状とその意義
The current status and future of hepatitis B vaccination in Japanese adults
土肥弘義
1
,
考藤達哉
2
Doi Hiroyoshi
1
,
Kanto Tatsuya
2
1国立国際医療研究センター肝炎免疫研究センター 上級研究員
2国立国際医療研究センター肝炎免疫研究センター センター長
キーワード:
B型肝炎
,
B型肝炎ワクチン
,
感染予防
Keyword:
B型肝炎
,
B型肝炎ワクチン
,
感染予防
pp.62-67
発行日 2017年10月25日
Published Date 2017/10/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201711062
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B型肝炎ウイルス(HBV)は体液を介して感染し,その感染力は非常に強い。2016年10月より,わが国においてもB型肝炎(HB)ワクチンの定期接種化が開始されたが,それ以前の出生者は中和抗体をもっていないことが多く,国際化・多様化していく現代においては,いままで以上にHBV感染に対する注意が必要であると考えられる。HBワクチン接種により,多くはHBs抗体の獲得が期待できるが,現在,健康成人での接種は任意で行われており,さらに乳児期と比較して抗体獲得率の低下も報告されている。本稿においては,日常生活におけるHBV感染のリスクや,成人におけるHBワクチン接種の現状を解説し,今後の展望について述べる。