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連載 薬物臨床薬理事典(9)
難吸収性抗菌薬リファキシミン -リフキシマ®錠200mgの肝性脳症における高アンモニア血症への適応-
The poorly absorbable antibiotic Rifaximin -Application of Rifxima® tablets 200mg tohyperammonemia in hepatic encephalopathy-
宮澤克彦
1
,
田川正志
1
,
佐藤郁也
2
Miyazawa Katsuhiko
1
,
Tagawa Masashi
1
,
Sato Ikuya
2
1あすか製薬株式会社開発本部臨床開発部
2あすか製薬株式会社開発本部開発推進部
pp.119-128
発行日 2017年8月25日
Published Date 2017/8/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201709119
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リファキシミンは広い抗菌スペクトルを有する難吸収性のリファマイシン系抗菌薬で,海外では約30年前より,肝性脳症,旅行者下痢症,下痢型過敏性腸症候群など,多くの消化器関連疾患に使用されてきた経緯がある。わが国においては2016年9月に,リフキシマ錠200mgが「肝性脳症における高アンモニア血症の改善」の効能・効果で製造販売承認を取得した。リファキシミンの肝性脳症に対する処方についてはすでに欧米のガイドラインで推奨されており,国内の肝硬変診療ガイドライン(日本消化器病学会)でも使用が提案されている。今後,わが国においても海外同様,リファキシミンが肝性脳症の治療戦略における重要な選択肢となることが期待される。