Japanese
English
特集 感染症インテリジェンス -世界と日本の感染症情報を活用する-
各論 1.ヒトサル痘
Human monkeypox
江川和孝
1
,
西條政幸
2
Egawa Kazutaka
1
,
Saijo Masayuki
2
1国立感染症研究所ウイルス第一部
2国立感染症研究所ウイルス第一部 部長
キーワード:
オルソポックスウイルス
,
発熱
,
発疹
,
人獣共通感染症
,
げっ歯類
Keyword:
オルソポックスウイルス
,
発熱
,
発疹
,
人獣共通感染症
,
げっ歯類
pp.67-74
発行日 2017年8月25日
Published Date 2017/8/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201709067
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ヒトのサル痘ウイルス感染症はヒトサル痘と呼ばれ,サル痘ウイルス感染による急性発疹性疾患である。宿主はアフリカに生息するげっ歯類と考えられており,ヒトはおもに感染動物との接触により感染する。ヒトはサル痘ウイルスに感染すると痘瘡様の症状を示し,死亡する場合もある。特異的治療法はない。ヒトサル痘患者は中央アフリカや西アフリカで発生している。一方,2003年にはアメリカ合衆国でアフリカからの輸入動物を感染源としてヒトサル痘が流行した。非流行地においては流行地からサル痘ウイルスに感染している可能性のある動物を無防備に輸入させないことが,ヒトサル痘の発生を予防する上で重要である。