Japanese
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特集 血中病原体抗原とバイオマーカー
Ⅱ バイオマーカー
2.プロカルシトニン
Procalcitonin
松岡義
1
,
佐々木淳一
2
Matsuoka Tadashi
1
,
Sasaki Junichi
2
1慶應義塾大学医学部救急医学教室 助教
2慶應義塾大学医学部救急医学教室 教授
キーワード:
細菌感染症
,
プロカルシトニン・ガイダンス
,
予後予測
Keyword:
細菌感染症
,
プロカルシトニン・ガイダンス
,
予後予測
pp.82-89
発行日 2016年9月25日
Published Date 2016/9/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201610082
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プロカルシトニン(PCT)は細菌感染症に特異的なバイオマーカーであり,CRP(C反応性タンパク)と比較して,感染ストレス後の血清レベル上昇までの反応時間,ピークに達するまでの時間がともに短い。多くの感染症においてその有用性が報告されているほか,抗菌薬使用開始・終了の指標や予後予測に有用であるとの報告もある。しかしながら,すべての感染症の診断や指標等に使用できるというわけではなく,偽陽性,偽陰性を生じうる病態も存在する。本稿ではPCTの一般的な特徴から各疾患におけるその役割等について文献的考察を含めて紹介する。