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連載 関節リウマチ治療中に問題となる感染症(2)
2.新しい感染症検査マーカー 1)プロカルシトニン
Procalcitonin
野口淳史
1
,
渥美達也
2
Noguchi Atsushi
1
,
Atsumi Tatsuya
2
1北海道大学大学院医学研究科内科学講座 免疫・代謝内科学分野
2北海道大学大学院医学研究科内科学講座 免疫・代謝内科学分野 教授
キーワード:
プロカルシトニン
,
細菌感染症
,
リウマチ性疾患
Keyword:
プロカルシトニン
,
細菌感染症
,
リウマチ性疾患
pp.118-123
発行日 2013年7月25日
Published Date 2013/7/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201308118
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プロカルシトニン(PCT)はカルシウム調節ホルモンであるカルシトニンの前駆物質であるが,細菌感染症,敗血症において高値となることが報告されて以降,その臨床的意義や有用性が注目されるようになった。C反応性タンパク(CRP)などの他の炎症マーカーと比べ細菌感染症の鑑別において有用性が高く,また,血清PCT値の定量により敗血症の重症度も反映することが明らかとなった。関節リウマチをはじめとする自己免疫疾患においては免疫抑制治療の結果,感染症の危険に曝されるケースが多く,炎症病態の鑑別に難渋することも少なくない。したがって,血清PCT値の測定は細菌感染症の補助診断に有用であると考えられる。