Japanese
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特集 血中病原体抗原とバイオマーカー
Ⅱ バイオマーカー
1.CRPなどの急性反応物質
CRP and other acute phase reactants
三木誠
1
Miki Makoto
1
1仙台赤十字病院呼吸器内科 部長
キーワード:
アミロイドA/プロカルシトニン/プレセプシン/sTREM-1/プロアドレノメデュリン
Keyword:
アミロイドA/プロカルシトニン/プレセプシン/sTREM-1/プロアドレノメデュリン
pp.74-80
発行日 2016年9月25日
Published Date 2016/9/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201610074
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感染症や組織損傷にともなう急性炎症において,おもに単球やマクロファージが活性化し炎症性サイトカインが産生され,急性反応物質(急性期タンパク)が合成・分泌される。その代表がC反応性タンパク(C-reactive protein:CRP)であり,血中CRP値によって炎症を定量的に示すことができる。急性反応物質には,CRP,血清アミロイドA(Serum amyloid A:SAA),プロカルシトニン(Procalcitonin:PCT),プレセプシン,sTREM-1(soluble type triggering receptor expressed on myeloid cell-1),プロアドレノメデュリン(proadrenomedullin:proADM)などがあり感染症の炎症の指標となりうるが,重症の炎症であれば感染症以外でも上昇しうるため疾患特異性に乏しい。また,CRPは肝疾患患者や副腎皮質ステロイドなどの免疫抑制剤を用いている患者では上昇しにくいことにも注意を要する。