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特集 ヒトの健康・疾患と腸内細菌の関わり
6.ヒト腸内細菌叢代謝経路データベース構築とその意義
Metabolic pathway database for human gut microbiome
山田拓司
1
Yamada Takuji
1
1東京工業大学大学院生命理工学研究科生命情報専攻 講師
キーワード:
:腸内細菌
,
代謝経路
,
データベース
Keyword:
:腸内細菌
,
代謝経路
,
データベース
pp.65-70
発行日 2016年1月25日
Published Date 2016/1/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201602065
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ヒト腸内環境解析はメタゲノム解析を中心として微生物群集構造に焦点を当てた研究が盛んに行われている。メタゲノムデータからは,腸内環境における微生物の系統組成に加え,腸内微生物由来の遺伝子配列情報が含まれており,それらの大規模遺伝子情報をどれだけ正確に利用することができるかが非常に重要である。しかしながら,これらの大規模データに対する正確な機能アノテーションは未整理なものが大半であり,腸内環境由来の遺伝子に対して,それがどのような機能をもつ遺伝子であるのかを予測し決定することは非常に困難である。本稿ではまずライフサイエンスにおけるデータベースを紹介し,近年の腸内環境メタゲノム解析がそれらをどのように利用しているのかを概説する。さらに,筆者らのグループが開発している代謝経路データベースについて紹介したい。