Japanese
English
特集 野外活動と感染症
4.生食による感染症 3)魚介類
Food poisoning and raw seafood eating
山城哲
1
Yamashiro Tetsu
1
1長崎大学熱帯医学研究所アジア・アフリカ感染症研究施設 教授/長崎大学熱帯医学研究所ベトナム拠点 拠点長
キーワード:
魚介類
,
生食
,
感染症
,
食中毒
Keyword:
魚介類
,
生食
,
感染症
,
食中毒
pp.90-98
発行日 2015年4月25日
Published Date 2015/4/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201505090
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厚生労働省がまとめた統計によると,2013年度に報告されたわが国の食中毒の総数931件のうち,原因食品が特定されたものは793件であるが,その中で加工品を含む魚介類によるものが146件(18.4%)に上り,その他(470件)に次いで2番目に多かった。また患者数統計によると,加工品を含む魚介類によるものは1,293人に上り,その他の食品(非特定)によるもの,複合調理食品によるものに次いで第三位を占めた。魚介類が原因となった食中毒のうち,生製品の喫食によるものが大きな割合を占めると考えられる。本稿では,魚介類の生食と特に関係が深い,ビブリオ感染症,ノロウイルス感染症,A型肝炎感染症,アニサキス感染症について解説する。