Japanese
English
特集 ヘリコバクター・ピロリ感染症の診断と治療 up-to-date
3.ヘリコバクター・ピロリ感染症 -消化管外疾患に対する除菌治療-
Helicobacter pylori infection -Eradication in extra-digestive disease-
塩谷昭子
1
,
鎌田智有
2
,
春間賢
3
Shiotani Akiko
1
,
Kamada Tomoari
2
,
Haruma Ken
3
1川崎医科大学内科学(消化管科) 准教授
2川崎医科大学内科学(消化管科) 講師
3川崎医科大学内科学(消化管科) 教授
キーワード:
Extra-digestive disease(消化管外病変)
,
Idiopathic thrombocytopenic purpura(特発性血小板減少性紫斑病)
,
Iron deficiency anemia(鉄欠乏性貧血)
,
Helicobacter pylori(ヘリコバクター・ピロリ)
,
Eradication(除菌)
Keyword:
Extra-digestive disease(消化管外病変)
,
Idiopathic thrombocytopenic purpura(特発性血小板減少性紫斑病)
,
Iron deficiency anemia(鉄欠乏性貧血)
,
Helicobacter pylori(ヘリコバクター・ピロリ)
,
Eradication(除菌)
pp.46-52
発行日 2014年9月25日
Published Date 2014/9/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201410046
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疫学調査に加えて,分子生物学的・免疫学的アプローチによりHelicobacter pylori(H. pylori)感染と種々の消化管外疾患とのかかわりが報告されている。除菌治療の有効性が報告されている疾患として,特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic thrombocytopenic purpura:ITP)や若年者鉄欠乏性貧血をはじめ,慢性蕁麻疹等皮膚疾患,遺伝性血管浮腫,パーキンソン病,アルツハイマー病,偏頭痛,膜性腎症等,種々の疾患があげられる。しかし,除菌治療の有効性を否定する報告もあり,ランダム化比較臨床大規模試験はなく,ITPを除き,十分なエビデンスが得られているとは言い難く,一定の見解が得られていない。病態解明に向けた,さらなる検討が必要である。