連載 エイズに見られる感染症と悪性腫瘍(12)
サイトメガロウイルス感染症
廣田和之
1
,
森清
2
Hirota Kazuyuki
1
,
Mori Kiyoshi
2
1国立病院機構大阪医療センター感染症内科
2国立病院機構大阪医療センター臨床検査科
pp.4-15
発行日 2014年9月25日
Published Date 2014/9/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201410004
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サイトメガロウイルス(CMV)感染症はHIV感染者の日和見感染症として重要な疾患である。CD4陽性Tリンパ球数が50/μL未満に低下したHIV感染者に多く発症し,網膜炎の頻度がもっとも多い。抗HIV療法(ART)の進歩により予後は改善しているが,進行したAIDS患者では,消化管(食道炎,腸炎),呼吸器(肺炎),中枢神経(髄膜脳炎,根神経炎)など,多彩な病変が認められることもある。