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特集 超高齢化社会における高齢者感染症の特徴と課題
6.高齢者における新興・再興感染症
Emerging infectious diseases and re-emerging infectious diseases in aged population
北川雄一
1
Kitagawa Yuichi
1
1独立行政法人国立長寿医療研究センター医療安全推進部 感染管理室長
キーワード:
新興感染症
,
再興感染症
,
高齢者
,
感染症
Keyword:
新興感染症
,
再興感染症
,
高齢者
,
感染症
pp.59-66
発行日 2014年8月25日
Published Date 2014/8/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201409059
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世界保健機関(WHO)は,「局地的あるいは世界的に公衆衛生上問題となる新しく認識された感染症」を『新興感染症』,「かつて流行した感染症で公衆衛生上ほとんど問題とならないようになっていたが,近年ふたたび増加してきた感染症」を『再興感染症』として注意喚起してきた。新興感染症には,エボラ出血熱,重症熱性血小板減少症候群,腸管出血性大腸菌感染症等が,再興感染症には,マラリア,結核,狂犬病等が含まれる。わが国でも,重症熱性血小板減少症候群(SFTS),腸管出血性大腸菌(EHEC)感染症などが注目されており,ここにあげた以外の疾患でも多剤耐性菌感染症など,高齢者にとって留意すべき疾患が含まれる。高齢者医療を行う際にも,こうした感染症の最新情報を収集し,診療に反映させる必要がある。