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特集 医療機関における職業感染予防と曝露後の対処
7.医療従事者のインフルエンザ感染予防と曝露後の対処 -季節性インフルエンザと高病原性鳥インフルエンザを対比しながら-
Medical workers influenza infection prevention before and after the exposure, comparing seasonal influenza and high-pathogenic avian influenza
渡辺彰
1
Watanabe Akira
1
1東北大学加齢医学研究所抗感染症薬開発研究部門 教授
キーワード:
医療従事者
,
抗インフルエンザ薬
,
曝露後感染予防
,
季節性インフルエンザ
,
高病原性鳥インフルエンザ
Keyword:
医療従事者
,
抗インフルエンザ薬
,
曝露後感染予防
,
季節性インフルエンザ
,
高病原性鳥インフルエンザ
pp.65-72
発行日 2014年6月25日
Published Date 2014/6/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201407065
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季節性インフルエンザ予防の基本はワクチン接種であり,医療従事者はシーズン前に全員が接種を終了すべきである。季節性インフルエンザが医療機関内で発生した場合,標準予防策を強化しながら患者への抗インフルエンザ薬予防投薬を行い,職員内の発生が認められた場合は職員も予防服薬を行う。しかし,ワクチンによる予防効果の低下が見込まれる場合は早めに対応する。一方,高病原性鳥インフルエンザがパンデミックを起こす確率はきわめて低いが,インフルエンザA(H1N1)pdm09のような再興型インフルエンザの出現は不可避である。ただ,いずれも抗インフルエンザ薬の早期投与は有効であるため,これらが持ち込まれた場合には医療従事者も早期から予防服薬を開始する。