薫風吹く膠原病診療-臨床を駆ける進歩の風
治療薬剤の進歩 生物学的製剤の副作用とその対策
中野 和久
1
,
田中 良哉
1産業医科大学 医学部第一内科学講座
キーワード:
インフルエンザ-ヒト
,
Steroids
,
ワクチン
,
ウイルス活性化
,
肝炎-ウイルス性-ヒト
,
危険因子
,
細菌感染症
,
真菌症
,
生物学的製剤
,
日和見感染
,
リウマチ性疾患
,
製造販売後調査
,
診療ガイドライン
Keyword:
Bacterial Infections
,
Biological Products
,
Hepatitis, Viral, Human
,
Influenza, Human
,
Opportunistic Infections
,
Mycoses
,
Risk Factors
,
Product Surveillance, Postmarketing
,
Rheumatic Diseases
,
Steroids
,
Virus Activation
,
Vaccines
,
Practice Guidelines as Topic
pp.679-685
発行日 2011年4月1日
Published Date 2011/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011160969
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●リウマチ性疾患に対して本邦で使用できる生物学的製剤は5種類となったが、安全使用のためには、標的となる分子や製剤の特徴を正しく理解する必要がある。●生物学的製剤使用において重篤な副作用の約半数は感染症である。●結核を含む細菌、真菌、ウイルスなどによる(日和見)感染症は、最重要な予後不良因子である。●早期診断、早期治療とともに、ガイドラインに沿った評価と管理を行い、抗結核薬やワクチンによる予防が必要である。●高齢、既存肺疾患の存在、ステロイド使用は感染の危険因子であり、ステロイドの減量・中止は常に意識する必要がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2011