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特集 地球規模で広がる耐性菌 -抗菌薬の多角的使用とその功罪-
1.WHO等による広範囲な耐性菌サーベイランスの取り組み
Directions of WHO toward the integrated surveillance of antimicrobial resistance
渡邉治雄
1
Watanabe Haruo
1
1国立感染症研究所 所長
キーワード:
薬剤耐性菌
,
サーベイランス
,
WHO
,
AGISAR
,
JANIS
,
JVARM
Keyword:
薬剤耐性菌
,
サーベイランス
,
WHO
,
AGISAR
,
JANIS
,
JVARM
pp.26-31
発行日 2013年5月25日
Published Date 2013/5/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201306026
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抗菌薬はヒトや動物の感染症の治療には不可欠である。しかしながら,それに対する耐性菌,特に多剤耐性菌が出現し,ヒトの健康に影響を及ぼすほどになってきている。耐性菌の出現はヒトの治療にかかわる医療機関などの特定の施設だけではなく,動物,環境などさまざまな場所で起こっており,また,それらが相互に影響しあっている。耐性菌の出現をどのように制御するかが世界保健機関(WHO)をはじめとする国際機関における大きな命題になっており,世界における耐性菌の実態を正しく把握し,評価する態勢の構築が論じられてきている。本稿では薬剤耐性菌の制御について,WHOの近年の動きを中心に紹介したい。