連載 目で見る真菌と真菌症(15)
診療科・基礎疾患から見た大切な真菌症 10.真菌による中枢神経感染症
米津禎宏
1
,
伊藤彰一
2
Yonezu Tadahiro
1
,
Ito Shoichi
2
1千葉大学大学院医学研究院神経内科学
2千葉大学大学院医学研究院医学教育研究室/千葉大学医学部附属病院総合医療教育研修センター/千葉大学医学部附属病院神経内科 講師
pp.4-10
発行日 2013年1月25日
Published Date 2013/1/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201302004
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中枢神経真菌症は,クリプトコッカス,アスペルギルス,ムコールなどの接合菌,カンジダが原因となることが多い。種々の要因により確定診断が困難であり,疑診例に対する経験的治療が必要となることも多い。免疫抑制患者に発症することが多いことから予後不良なことも多く,各種真菌症の特徴を適切に把握し,エビデンスに基づいた治療戦略が必要となる。本稿では中枢神経真菌症として頻度の高いクリプトコッカス症を中心に,診断や治療に関して最近の知見も交えて述べる。