連載 クリニカル・パスと薬剤師(79)
がん性疼痛緩和パスによるチーム医療の見える化
朝日信一
1
,
南山啓吾
2
,
宮城暢子
5
,
坂野祐司
6
,
本田富得
3
,
河合実
4
,
瀬戸山博
7
,
目片英治
8
1東近江総合医療センター薬剤部
2東近江総合医療センター薬剤部
3東近江総合医療センター薬剤部 副薬剤部長
4東近江総合医療センター薬剤部 薬剤部長
5東近江総合医療センター看護部
6東近江総合医療センター泌尿器科・医長
7医療法人晋真会ベリタス病院外科・部長
8東近江総合医療センター外科・副院長
1〔現・国立病院機構あわら病院薬剤部〕
pp.2459-2465
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.20837/12018112459
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東近江総合医療センター(以下,当院)では2017年6月よりがん性疼痛緩和パス(以下,緩和パス)を導入した。以前当院で行ったアンケート調査によると,疼痛評価に対する共通認識は得られていなかった。そこで緩和パスの内容のうち,疼痛評価の項目を「持続痛」,「レスキュー使用前」,「レスキュー使用後」の3つに分けてより詳細に評価することとし,疼痛評価を均一化した。運用後に行ったアンケート調査の結果,緩和パスはがん性疼痛の緩和に有用であることが示された。緩和パスに組み込まれた診療項目(パスを適応した際に体温表上に表示される項目)は,薬剤師が薬物治療効果の評価や副作用マネジメントを行う際にも非常に役立つものとなった。