カラーグラフ
喀痰の細菌叢
高橋 昭三
1
1結核研究所細菌科
pp.1216-1217
発行日 1969年12月15日
Published Date 1969/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906623
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健康人の痰,咽頭粘液は,非病原性ナイセリア,緑色レンサ球菌が大部分を占め,大腸菌,ブドウ球菌,コリネバクテリウムなどの少量を含むことが知られている.痰の細菌叢の異常は,ここに現われることのない病原菌の出現とか,常在菌中の通性病原菌の激増として観察される.
病原菌としてはA群の溶血レンサ球菌,ジフテリア菌などであり,大腸菌群,ブドウ球菌,カンジダなどではそれが著しく増加し,時には純培養状となって現われる場合が多い.肺炎球菌の場合は多量に出現することが多いが,時には,全体として最も多数というにすぎない場合がある.ヘモフィルスも同様である.
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