今月の臨床 細菌叢から読み解く女性と子どものヘルスケア
小児
食物アレルギーの発症予防―腸内細菌叢への影響を含めて
福家 辰樹
1
1国立成育医療研究センターアレルギーセンター総合アレルギー科
pp.733-739
発行日 2023年7月10日
Published Date 2023/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409211024
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●食物アレルギーにおける最大の発症リスクとして,乳児期のアトピー性皮膚炎や皮膚バリア機能障害が知られており,適切な診断と外用療法による早期の介入が重要と考えられている.
●乳児期早期の腸内細菌叢がアレルギー疾患発症に関わる免疫制御や耐性獲得に重要とされる報告が数多くなされている.
●プロバイオティクスによる食物アレルギーの発症予防効果は現在のところ限定的とされる一方で,食の多様性がアレルギー疾患の発症予防に寄与する可能性が示唆されている.
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