特集 安全で確実な不整脈治療 ~薬物治療・非薬物治療Update~
8.心臓突然死予防における皮下植込み型除細動器(S-ICD)の役割
古山准二郎
1
1済生会熊本病院心臓血管センター循環器内科不整脈先端治療部門・副部長 熊本大学医学部附属病院不整脈先端医療寄附講座・客員准教授
pp.1893-1897
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.20837/12017081893
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2016年2月,本邦に導入された皮下植込み型除細動器(S-ICD)は,従来の経静脈的ICD(TV-ICD)とは全く異なる新規プラットホームのデバイスであり,TV-ICD患者の長期管理において問題となっていたリード関連合併症の発生が極めて少なく,デバイス感染をきたした場合の対処も容易になる等の優れた特性を有している。本稿では,TV-ICDの抱える問題点に触れ,S-ICD開発の経緯,その特徴,適応について概説する。