連載 薬剤師が知っておくべき 臓器別画像解析の基礎知識 77
13.産科婦人科分野 1)葉酸摂取が推奨される胎児疾患の画像診断
辻俊一郎
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1滋賀医科大学産科学婦人科学講座母子診療科・講師
キーワード:
妊娠,葉酸,胎児構造異常
Keyword:
妊娠,葉酸,胎児構造異常
pp.1175-1178
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.20837/12017051175
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胎児の神経管閉鎖障害などの発症リスクを低減するため,妊娠を考えている女性には妊娠1カ月前から1日0.4mgの葉酸摂取が推奨されている。特に抗てんかん薬を内服中の妊婦において葉酸摂取の意義は高く,口唇裂などの胎児構造異常の発症を予防する。胎児期に超音波検査を用いて診断することで出生前からの形成外科等への受診(prenatal visit)が可能となる。また,出産直後の精神的ショックが緩和され,速やかな治療への導入が期待できる。