特集 薬学・薬剤師教育における現在の課題と将来への展望
6.薬学教育における研究経験が卒後の臨床能力につながる
池村舞
1
,
橋田亨
2
1神戸学院大学薬学部臨床薬学部門・講師
2神戸市立医療センター中央市民病院・院長補佐・薬剤部長
pp.1061-1065
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201704097
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
これまでに多くの6年制薬学教育を受けた薬剤師が世に送り出されてきたが,その評価はさまざまである。我々の調査により,6年制卒業生は,以前の4年制卒業後に修士課程へ進んだ者と比較して,研究経験が乏しい傾向にあることが明らかとなった。研究経験は,薬剤師が医療現場で遭遇するさまざまな問題を解決して行く上で必要な能力を養成するための要素が多く含まれる。基礎研究・臨床研究を問わず,大学と医療機関が連携し,学生が積極的に研究に取り組み,考える機会を多く設けることで,臨床能力の高い薬剤師を養成することができる。