扉
脳・神経外科の卒後教育と研究について
矢田 賢三
1
1北里大学脳神経外科
pp.275-276
発行日 1975年4月10日
Published Date 1975/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436200285
- 有料閲覧
- 文献概要
数多くの先駆者のひたすらな努力によって日本の脳神経外科が,殆んど無の状態から現在のレベルにまで達し,本誌のような専門誌を持つまでに至ったことに,我々日本の脳神経外科の第Ⅱ期というか第Ⅲ期とかいう時代に育った者は,色々な面で心から感謝をしなくてはならないと思う.そして,現在の脳神経外科のレベルを更に向上させなければならないという重大な責任を我々は負わされていると思う.
脳神経外科学が臨床科である以上,脳神経外科のレベルというものは,その国の平均的脳神経外科医の臨床家としての実力の高さによってまず評価されるべきであると私は思う.もちろんそのような実力のある臨床家が必要数揃っていなければならないことは当然であるが.そして,そのような広く高い基盤の上に,始めて優れた研究者,学者が,自然発生的に育って来てこそ,本当に地についた脳神経外科学の発展が望めるものと思う.
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.