第III部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
骨粗鬆症治療薬
宮本健史
1
1慶應義塾大学医学部整形外科・講師
pp.398-400
発行日 2016年1月31日
Published Date 2016/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201613398
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骨粗鬆症は「低骨密度などにより骨の脆弱性が増大し,骨折のリスクが上昇した疾患」と定義される。加齢や閉経などが骨粗鬆症発症の大きな誘因となっているほか,関節リウマチなどの炎症性疾患やステロイドなどの薬剤も,骨粗鬆症発症のリスクとなる。骨粗鬆症の治療薬は,近年非常に多くの薬剤が開発され,臨床試験をクリアして臨床の場に登場してきた。 2015年度に関しては,国内で上市された薬剤はないが,Phase IIIなど,近く臨床の場に登場する可能性のある薬剤,Cathepsin K阻害剤,Zoledronic acid,抗Sclerostin抗体そして食後服用型delayed-release Risedronate(リセドロン酸週1回徐放剤)について解説したい。