連載 薬剤師による処方設計(50)
TDM支援および多職種チームカンファレンスを基盤とした薬剤師によるシームレスな薬物療法支援
岡田直人
1
,
川添和義
2
1徳島大学大学院医歯薬学研究部臨床薬学実務教育学
2徳島大学大学院医歯薬学研究部臨床薬学実務教育学 教授
pp.2537-2541
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201611139
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病棟薬剤業務実施加算の策定に伴い,病棟薬剤師がシームレスに薬物療法へ関与する機会が増加してきている。徳島大学病院細胞治療センターでは,病棟薬剤師によるTDM(薬物血中濃度モニタリング)支援および感染対策チームによる多職種カンファレンスを通じて,抗MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)薬を用いた感染症治療に対して病棟薬剤師がシームレスに関与している。病棟薬剤師がさまざまなプラットフォームを用いて抗MRSA薬による薬物療法支援を行うことで,ガイドラインに沿った適正なTDM が推進され,有益な臨床効果を得ることができた。今後もさまざまなフィールドで病棟薬剤師がシームレスに薬物療法に関与し,適切な処方支援を行っていく必要がある。