特集 薬剤誘発性認知症
5.抗パーキンソン病薬・抗てん かん薬によって誘発される認知症・認知障害
村上秀友
1
,
小野賢二郎
2
1昭和大学医学部内科学講座神経内科学部門 准教授
2昭和大学医学部内科学講座神経内科学部門 教授
pp.2489-2491
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201611091
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パーキンソン病(Parkinson’s Disease:PD)やてんかんは,長年にわたる薬物治療が必要になることの多い疾患であるが,疾患の症状として,あるいは治療薬が影響して認知機能障害を呈することもある。そのため,患者の背景,症状,治療歴などを考慮して,最適な治療法を選択する必要がある。認知機能の低下に注意が必要な薬剤として,PD治療薬では抗コリン薬があげられているが,ドパミンアゴニストをはじめとするドパミン作動薬については一定の見解が得られていない。抗てんかん薬では主にトピラマート,ゾニサミド,フェニトインなどがあげられている。