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第5回日本薬剤師レジデントフォーラム 大会テーマ「共通化に向けた新たな挑戦」
pp.1010-1017
発行日 2016年4月1日
Published Date 2016/4/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201604030
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第5回日本薬剤師レジデントフォーラムが3月19日,名古屋市内の名古屋大学医学部附属病院で開催された。大会テーマは「共通化に向けた新たな挑戦」,大会長は名古屋大学医学部附属病院教授・薬剤部長・山田清文氏。薬剤師レジデント制度は,大学を卒業して薬剤師資格を取得した後,病院などで実際の業務に従事しながら研修を受ける制度であり,米国では卒後研修制度として広く普及している。学部生の実務実習とは異なり,研修生には相応な給与が支給されるため,臨床現場の即戦力として活躍しながら,専門職としての意識を涵養し,優れた医療職を目指すことができる。日本薬剤師レジデントフォーラムの前身は,兵庫県内で毎年開催されていた「薬剤師レジデント交流会」であるが,回を追うごとに他地域からの参加者も増え,内容も充実してきた。そこで,2015年の第4回東京大会からは全国規模となり,その際には任意団体として,フォーラムの母体となる「日本薬剤師レジデント制度研究会」も発足した。米国薬剤師会では,「2020年までに,患者ケアに直接携わる全ての新卒薬剤師に対し,レジデント制度の修了を求めるべき」との方針を打ち出しており,わが国のレジデント制度の将来を見据えた上でも,本フォーラムの果たすべき役割は大きい。大会では,医学教育の現状を紹介する基調講演のほか,実際の薬剤師レジデント制度を経験した薬剤師による現状報告も行われ,活発な議論が展開された。