連載 患者のQOL向上と薬剤師の関わりPART II .服薬指導と病棟活動(102)
病院薬剤師が行う 訪問薬剤管理指導の実際
長友孝純
1
,
的場つかさ
2
1社会医療法人生長会ベルピアノ病院薬剤科
2社会医療法人生長会ベルピアノ病院薬剤科 科長
pp.729-734
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201602729
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超高齢化社会を迎えようとしている現在,在宅医療が重要な役割を担うようになってきている。ベルピアノ病院(大阪府堺市)では多職種による在宅医療を行っており,薬剤科も訪問薬剤管理指導として在宅医療に関与している。
今回,病院薬剤師が行う訪問薬剤管理指導の実際について報告する。2014年1月~2015年6月の間で担当患者は37名であった。そのうち終末期の患者が9名で,麻薬使用患者は4名であった。訪問薬剤管理指導は,患者の家庭環境や生活習慣を考慮した服薬指導と薬効や副作用確認のため,薬剤師自らが患者の体調を把握する技術やコミュニケーション能力が要求される業務である。また,在宅医療での薬剤師のもう一つの役割は,患者の体調の変化があった際に,一人の医療スタッフとして適切に行動することである。このように,訪問薬剤管理指導では多くの臨床的な知識と経験が必要になる業務である。