特集1 薬学教育モデル・コアカリキュラム改訂の目指すもの
2.薬剤師教育の充実とは 4)病院薬剤師の立場から
松原和夫
1
,
米澤淳
2
,
中川貴之
3
,
矢野育子
4
1京都大学医学部附属病院薬剤部 薬剤部長・教授
2京都大学医学部附属病院薬剤部 講師
3京都大学医学部附属病院薬剤部 副薬剤部長・准教授
4京都大学医学部附属病院薬剤部 副薬剤部長・准教授
pp.77-81
発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201401077
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薬剤師養成のための薬学教育モデル・コアカリキュラムが改訂された。実務実習に関するカリキュラムは,「薬学臨床」に一本化し,量的にもスリム化された。内容的には,現行のコアカリキュラムに,「安全かつ有効な薬物療法の提案とそれを実施・評価できる能力の修得」と「チーム医療・地域医療への参画能力の修得」に関する到達目標が加えられた。今後は,この新しいコアカリキュラムが完全に履行できるような方略(現行の方略のような行き過ぎたものは作らない)の策定とともに,実習施設の基準,病院と薬局の期間の割り振りや評価など,多くの課題を乗り越える必要がある。実習を提供する施設にあっても,新しいコアカリキュラムを学んできた薬剤師が活躍できる業務展開を図っていく必要があろう。キーワードは,「チーム医療」である。