第 III 部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
抗アレルギー薬
安田 浩二
1
,
伊藤 善規
2
1岐阜大学医学部附属病院薬剤部 副薬剤部長
2岐阜大学医学部附属病院薬剤部 教授/薬剤部長
pp.442-450
発行日 2015年1月31日
Published Date 2015/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201513442
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アレルギー疾患発症の低年齢化により,小児,特に2歳未満の乳幼児にも使用可能な脳内移行性の少ない第2世代抗ヒスタミン薬の開発が望まれている。小児用製剤は良好なコンプライアンスを得ることが不可欠な条件でもある。2014年に承認されたレボセチリジン塩酸塩シロップ(ザイザル® シロップ),フェキソフェナジン塩酸塩ドライシロップ(アレグラ® ドライシロップ)は,いずれも2歳未満の乳幼児への投与が可能な製剤であり,アレルギー性鼻炎および皮膚疾患に伴うそう痒の改善に有効な改善を示した。副作用は極めて少なく,鎮静作用や痙攣発作の誘発等の発現は認められなかった。コンプライアンスは良好であり,当該年齢の小児において問題なく服薬できる製剤である。