連載 リスクマネジメント~院内での薬剤師の活動~(102)
「視覚化」によるリスクマネジメントと抗がん剤曝露対策で生じた問題
増田義雄
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1公益財団法人 先端医療振興財団 先端医療センター病院 薬剤科
pp.2627-2634
発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201511139
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現在,がんは2人に1人が罹患し,3人に1人が亡くなっている。そのような状況において,がん治療の重要性は増し,薬剤師は有効性・安全性確保のために積極的に関与する必要がある。先端医療センター病院(以下,当院)の薬剤師は,レジメン管理や抗がん剤の投与量・投与間隔,検査値,副作用の確認や患者指導など,各工程で抗がん剤の適正使用ならびにリスクマネジメントに関わっている。 今回は,その中のレジメン管理や患者指導用ツール,それとリンクさせた抗がん剤血管外漏出時の対応キットを視覚化する工夫を紹介し,また,当院の抗がん剤曝露対策で生じた問題点を提示し,再発防止のためにこの事例を共有したい。