連載 薬剤師が知っておくべき臓器別画像解析の基礎知識 58
10.骨分野 1)骨粗鬆症の画像診断
蛯名耕介
1
1大阪大学大学院医学系研究科 整形外科
キーワード:
骨粗鬆症,腰椎・大腿骨近位部骨密度,dual-energy X-ray absorptiometry(DXA)法,レントゲンによる椎体骨折判定
Keyword:
骨粗鬆症,腰椎・大腿骨近位部骨密度,dual-energy X-ray absorptiometry(DXA)法,レントゲンによる椎体骨折判定
pp.2255-2259
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201510005
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骨粗鬆症は低骨量と骨組織の微細構造の異常を特徴とし,骨の脆弱性が増大し骨折の危険性が増大する疾患である。骨粗鬆症の画像診断法として,腰椎と大腿骨近位部の骨密度測定や,エックス線像による脊椎椎体骨折の有無の評価が重要である。椎体または大腿骨近位部の脆弱性骨折(立った姿勢からの転倒か,それ以下の外力によって発生した非外傷性骨折)の既往,その他の部位の脆弱性骨折の既往があり,骨密度が若年成人比較の80%未満,脆弱性骨折の既往を認めないが,骨密度が若年成人比較の70%以下または-2.5標準偏差以下,のいずれかに当てはまる場合に骨粗鬆症と診断される。