連載 リスクマネジメント~院内での薬剤師の活動~(99)
調剤に関連するヒヤリ・ハット事例防止に対する鈴鹿回生病院薬剤管理課の取り組み
堀部緑
1
,
寺田雄亮
3
,
木村匡男
2
1鈴鹿回生病院 薬剤管理課
2鈴鹿回生病院 薬剤管理課 課長
3鈴鹿回生病院 薬剤管理課 医療安全管理課
pp.127-131
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201508127
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
今回,鈴鹿回生病院薬剤管理課では,調剤ミスの詳細を収集・把握できるマニュアルを作成した。緊急性のある調剤ミスについては,ミーティングにて薬剤管理課内職員に周知させるとともに,月ごとに集計したデータを当事者に通知した。また,調剤ミスを注射薬,内服薬に分類し,各マニュアル改訂担当者へ情報をフィードバックし,同じミスを繰り返さないよう対策をとった。だが,ヒヤリ・ハット事例の報告件数に大きな変化は見られず,まだまだ対策は不十分であると考えられた。その一方で,職員にアンケート調査を行ったところ,医療安全に対する意識は確実に高まっていることが判明した。 今後もマニュアルの改訂やヒヤリ・ハット事例防止のための対策をとることで,医療安全の確保に貢献していく必要がある。