発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201508107
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小児における食物アレルギーの有病率は5?10%と報告され,患児およびその家族はアレルゲン混入への不安や,予期せぬ誘発症状による恐怖を感じながら生活していることも多く,生活の質は低下している。現在のところ食物アレルギーの治療薬は存在しないが,アレルゲン食品を計画的に少量ずつ摂取して,積極的に耐性獲得を目指す経口免疫療法が試みられるようになり,その有用性が報告されている。この治療は研究段階であるため一般診療とはなっていないが,全国約50の施設で臨床研究として実施されている。 今回は,島根大学医学部附属病院での経口免疫療法の方法や治療状況,そして薬剤師の治療への関わり,吸入薬やアドレナリン自己注射薬の理解度の調査結果を紹介する。