特集 最新の心房細動薬物治療
1.心房細動薬物治療の進歩と課題
井上博
1
1富山大学・理事/副学長
pp.883-886
発行日 2015年3月1日
Published Date 2015/3/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201503883
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わが国では急速に高齢者数が増加し,それに伴い心房細動を持つ人口も増え続けているため,心房細動を適切に管理・治療することが重要な課題となっている。ここ数年の間に心房細動の治療は大きな変貌を遂げた。例えばカテーテル・アブレーションばかりでなく,経口抗凝固療法でも新たな治療手段を我々は手にした。2013年,新たな進歩を取り入れ,日本循環器学会の心房細動治療(薬物)ガイドラインが5年ぶりに改訂された。本特集では,このガイドラインに取り上げられている心房細動の薬物治療のそれぞれの項目について,解説が加えられている。ここでは,新たになった重要事項を概観し,残された課題について触れることにした。