特集 臨床“Kampo”~各科領域におけるエビデンス~
2.消化器領域におけるKampoのエビデンス ~茵蒿湯と大建中湯の肝胆膵領域の臨床使用~
岡田健一
1
,
山上裕機
2
1和歌山県立医科大学第2外科
2和歌山県立医科大学第2外科 主任教授
pp.693-696
発行日 2015年2月1日
Published Date 2015/2/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201502693
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消化器領域において漢方製剤が使用されることは多いが,近年その臨床効果について質の高い臨床試験によって証明されることが課題となっている。その効果が最も顕著に影響し得る状態として,肝胆膵外科の周術期が注目され,一部ではその効果が確認されはじめている。しかし,臨床試験によって高いエビデンスレベルで有効な効果を示す報告は,依然少ない。最新の報告に注目しながら,限られたエビデンスに基づいて,おのおのの症例に応じた漢方製剤を使用することで,周術期管理の進歩に寄与する可能性がある。