連載 リスクマネジメント~院内での薬剤師の活動~(90)
医療機関から寄せられた輸液等の適応・用法外使用情報の分析
星泉
1
,
岩原良晴
1
,
松野太郎
1
1株式会社大塚製薬工場 信頼性保証本部 輸液DIセンター
pp.1813-1818
発行日 2014年7月1日
Published Date 2014/7/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201407125
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適正使用情報構築を目的とし,2002年4月~ 2013年12月に株式会社大塚製薬工場信頼性保証本部輸液DIセンターへ寄せられた輸液等の適応・用法外使用情報の現状把握と解析を行った。総問い合わせ件数における適応・用法外使用情報の割合は,2011年度から急増し,2013年度12月現在で過去最高の2.5%を占めた。2013年度の内訳として,各種輸液等の皮下投与(25.6%)や,輸液等の経口・経管投与(12.7%)等の用法外使用情報が全体の47.9%を占めた。その他の適応外使用情報が全体の52.1%を占め,対象製品群は,補正用電解質液(32.1%),血漿増量剤(15.7%),アルカリ化剤(12.2%)等が多く,目的は多岐にわたっていた。今後は医療関係者の求めに応じるため,製薬企業では適応・用法外使用関連情報の収集・評価および整備等が課題である。