特集 パーソナルゲノム時代における倫理的課題
6.『NBDCヒトデータベース』の構築とデータ共有方針
箕輪真理
1
1独立行政法人 科学技術振興機構 バイオサイエンスデータベースセンター・客員研究員
pp.963-967
発行日 2014年3月1日
Published Date 2014/3/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201403083
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わが国にも相当数の次世代シークエンサーが配備され,日々膨大なゲノム情報が産生されていると思われるが,目的とする解析に使用され,公表されるのはほんの一部で,大部分のデータが死蔵されているのではないだろうか。産生した研究者にとっては使い尽くしたデータであっても,異なる疾患を対象にした研究の素材とするなど,さまざまな形で有効活用できる公共財である。このようなヒト由来の情報を効果的に共有する仕組みとして,NBDC(National Bioscience Database Center:バイオサイエンスデータベースセンター)では『NBDCヒトデータベース』の運用を開始した。
本稿をきっかけとして,ヒトデータの共有について考え,データの提供をご検討いただければ幸いである。