連載 患者のQOL向上と薬剤師の関わりPART I.院内製剤(64)
岩手医科大学附属病院における口内炎疼痛緩和に対する試み
杉山育美
1
,
伊藤薫樹
3
,
工藤賢三
5
,
石田陽治
4
,
佐塚泰之
2
1岩手医科大学薬学部
2岩手医科大学薬学部 教授
3岩手医科大学附属病院血液・腫瘍内科 准教授
4岩手医科大学附属病院血液・腫瘍内科 教授
5岩手医科大学附属病院薬剤部・薬剤部長
pp.2885-2889
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201312161
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がん化学療法時に副作用として発症する口内炎は,治療の継続および患者の生活の質の低下という二つの観点より非常に重要な問題である。岩手医科大学附属病院においても治療中の口内炎の発症は問題視されていることより,基礎研究の立場から改善策を探ることを目的にアンケート調査を行った。その後,附属病院を持つ医療系大学という特色の下,基礎研究者・医師・歯科医師・薬剤師・看護師が連携し,口内炎を発症した血液悪性腫瘍の患者にインドメタシンスプレーの使用を試みた。 これまでの報告と同様に,口内炎疼痛に対する有用性が得られた一方,より優れた効果を発揮できると期待される知見が得られたので紹介する。