特集 糖尿病治療薬の最前線 ~臨床試験・臨床疫学的観点も含めて~
10.糖尿病における脂質異常症治療とその成績
皆川真一
1
,
曽根博仁
2
1新潟大学大学院医歯学総合研究科 血液・内分泌・代謝内科学分野
2新潟大学大学院医歯学総合研究科 血液・内分泌・代謝内科学分野 教授
pp.2401-2406
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201310113
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糖尿病治療の目的は,合併症の発症,進展の予防である。特に大血管合併症は,生命予後と深く関連している。日本人を対象としたJapan Diabetes Complication Study(JDCS)では,冠動脈疾患の発症リスク因子として,LDL(低比重リポ蛋白)コレステロール,中性脂肪がHbA1cより上位であることが示され,脂質管理の重要性が改めて認識されている。
本稿では大血管合併症予防における脂質管理について述べるとともに,フィブラートでの細小血管合併症予防効果についてもまとめた。