特集 糖尿病診療の“Q”—現場の疑問に答えます
困難症例の治療
糖尿病×脂質異常症—どこまでLDL-Cを下げる?
原 眞純
1
1帝京大学医学部附属溝口病院第四内科学講座
pp.916-919
発行日 2019年5月10日
Published Date 2019/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402226313
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Point
◎糖尿病患者の動脈硬化性疾患発症の予防には,血糖コントロールだけでは不十分であり,他の危険因子の管理も必要となる.
◎スタチンを中心としたLDLコレステロール(LDL-C)への介入は,糖尿病患者の動脈硬化性疾患予防のための有効な方法である.
◎糖尿病患者において,LDL-Cは,冠動脈疾患の一次予防群では120mg/dL未満,二次予防群では100mg/dLを目標とし,リスクの高い患者では,二次予防で70mg/dL未満を目標としてよい.
◎LDL-Cを低下させるだけでは動脈硬化性疾患の発症を完全に予防することはできず,他の脂質異常に対する介入についての研究が待たれる.
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