連載 Co-medical staffsのためのROD
亜鉛は意外に身近な必須微量元素である:その1
鈴木 正司
1
1信楽園病院腎センター
pp.72-74
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.19020/KB.0000000181
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1.透析患者では…味覚障害がきわめて多い
味覚障害の検査は,以前には試験液の滴下法による味覚テストが行われた.近年ではこれが濾紙ディスク法に変わり,これは4 種の味質を5 段階濃度で含む濾紙を舌に貼り付けて判定するもので,それぞれの味質の識別能を評価できる.現在では電気味覚計も使用され,味質は問わないが識別能を定量的に測定できる.さらに舌乳頭をマイクロスコープで拡大観察し,乳頭の萎縮や癒合,舌溝の開大,血流の状態などを観察して,病態を推計する.20 年前に滴下法で検討した結果では,筆者の施設の透析患者で味覚障害を呈する頻度は12.2 %もあった.
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