大腸Interval cancerをめぐる最近の知見
大腸Interval cancerの頻度、発生危険因子、悪性度と予後
小林 望
1
,
小西 潤
,
今野 真己
1栃木県立がんセンター 消化器内科
キーワード:
感度と特異度
,
危険因子
,
大腸内視鏡法
,
大腸腫瘍
,
発生率
,
腫瘍悪性度
,
腺腫-鋸歯状
Keyword:
Colonoscopy
,
Sensitivity and Specificity
,
Risk Factors
,
Colorectal Neoplasms
,
Incidence
,
Neoplasm Grading
pp.23-28
発行日 2017年1月20日
Published Date 2017/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2017115876
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大腸のinterval cancerの頻度に関しては3~7%程度とする報告が多いが,interval cancerの定義自体が報告によって異なること,データ収集の方法や対象者の大腸癌リスクに差があることなどから,そのばらつきは大きい.interval cancerの発生に寄与する因子の多くは,見逃し,不完全な内視鏡治療といった人為的なものと考えられているが,MSI,CIMPといった生物学的要因との関連も示唆されており,その前駆病変として,sessile serrated adenomaや表面陥凹型腫瘍が注目されている.interval cancerの進行度や予後に関しては,散発性大腸癌より早期の段階で発見されるため予後も良好であるとする報告も散見されるが,一定の結論には至っていない.これらの報告が事実であればinterval cancerの多くは予防できるはずであり,内視鏡検査のさらなる向上が望まれる.
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