診断に迷うIBDの非典型例
クローン病の鑑別診断
上小鶴 孝二
1
,
中村 志郎
1兵庫医科大学附属病院 炎症性腸疾患内科
キーワード:
Behcet症候群
,
Crohn病
,
Yersinia Infection
,
サイトメガロウイルス感染症
,
鑑別診断
,
結核-胃腸系
,
胃腸内視鏡法
,
小腸疾患
,
小腸潰瘍
Keyword:
Behcet Syndrome
,
Cytomegalovirus Infections
,
Crohn Disease
,
Diagnosis, Differential
,
Yersinia Infections
,
Tuberculosis, Gastrointestinal
,
Endoscopy, Gastrointestinal
pp.533-542
発行日 2016年11月20日
Published Date 2016/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2017081478
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日本ではクローン病(Crohn's disease;CD)は約4万人となり,増加の一途をたどっている.小腸内視鏡やカプセル内視鏡といった小腸観察も容易になってきたが,時に診断に難渋する症例も少なくない.CD診断の際に鑑別が問題となる代表的な疾患を挙げて,特徴的な臨床像,とくに内視鏡などの画像所見を中心に鑑別のポイントを解説した.炎症性の腸疾患の診断は,特異的な所見が確認される場合はまれであり,鑑別困難例の最終的な確定診断のためには,症状や家族歴,腸管外の全身徴候,種々の内科治療に対する反応性や治療経過といったすべての臨床所見を総合的に判断することが重要である.
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